白内障とはどんな病気
目の中の水晶体というカメラで例えるとレンズの役割をしている部分が濁ってくる病気です。
60歳くらいから発症する加齢性の白内障は進行具合や濁ってくる場所に差がありますが誰もがなる病気です。
水晶体の周辺部が濁っても自覚症状はほとんどありませんが瞳孔の中心が濁ると視力が下がってきます。
白内障の症状
初期の白内障は夜間の運転中に対向車のヘッドライトを眩しく感じたり暗い所でものが見えにくかったりだぶって見えたりします。
進行すると景色がかすんで白っぽく見えたり濁り方によっては黄色っぽく見えてきたりします。
進行の早い白内障は3から6カ月で急に視力低下する場合もあります。
白内障の原因
多くは加齢によるもので水晶体に含まれるたんぱく質が変性して起こります。
近年は紫外線の量が増して水晶体に対しても有害とされていますので予防としてサングラスを使用することをお勧めします。
加齢以外の原因としては
- アトピー性皮膚炎
- 糖尿病
- 外傷
- 薬剤
- 放射線
- 先天性
などがありこのような場合は若年で発症することがあります。
白内障の検査と診断
視力検査、瞳孔を点眼薬で広げての細隙燈顕微鏡検査にて診断できます。
水晶体のどの部分がどのように濁っているかによって見えにくさは違ってきますし、個々のQOLによっても不便さが違いますので、手術が必要かどうかはよく考えてから決定します。
白内障の治療方法
手術による治療を行います。
濁った水晶体を取り除きアクリルやシリコン製の人工水晶体を挿入します。
麻酔は点眼薬で行い痛みはありません。切開は上眼瞼の下の結膜または角膜を2~3mmするのみで出血もほとんどありません。
術後は翌日眼帯を外しすぐに明るくはっきりと見えるようになります。
一週間から10日は感染症予防のため洗顔、洗髪を控え、目の安静のため運動、パソコン作業などを制限します。
また点眼薬により術後の炎症を抑えます。
大切なのは、術前に術後の見え方を確認しておくことです。
単焦点の人工水晶体は調節の機能がありませんので基本的には術後ピントが合うのは近く、中間、遠くのどこかになります。
ピントが合うところ以外は眼鏡が必要になります。
術後どこにピントが合うのがライフスタイルに合い違和感がないかよく医師と相談してください。
※ 現在は自費にて多焦点レンズを選択することもでき、その場合は単焦点よりもコントラストは少し悪くなりますが遠くも近くも眼鏡なしで見ることが可能になります。